はしか(麻疹)対策はワクチン接種。抗体検査および予防接種の助成金確認を忘れずに!

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日本に年間4,000万人の方が旅行等で海外から出入りをする可能性がある今。新型コロナウィルスと同様に、世界のどこかで感染症が流行っていれば、いつ日本にやってきてもおかしくはありません。

ニュースでは、東京や大阪ではしかの感染者が出たという情報も流れております。

このはしかに対する備えはやはりワクチン接種です。ただ、生まれた年によって過去の接種回数に違いがあります。2000年4月以降に生まれた方は、一般的には2回目の接種まで完了しているはずです。

ただ、それ以前に生まれた方は2回目の接種が必要かもしれません。今流行が危惧されているはしかに関する基本的な情報と対策について確認したいと思います。

今流行しているはしかとは

はしかは、麻疹ウイルスにより引き起こされる感染症で、極めて強い感染力を持ちます。免疫がない人が感染すると、10~12日の潜伏期後に発症し、典型的には

  • カタル期
  • 発疹期
  • 回復期

を経ます。はしかは体内のリンパ組織で増殖し、免疫機能を一時的に抑制します。これにより、他の感染症への抵抗力が落ち、重症化するリスクがあります。合併症にははしか肺炎やはしか脳炎があり、後者は死亡原因の一つです。

さらに、罹患後に発症する可能性がある亜急性硬化性全脳炎(SSPE)などの重篤な合併症も報告されています。日本では2000年前後の流行で年間約20~30人が死亡し、世界では2015年に5歳以下の小児の死亡数の1.2%がはしかによるものでした。

はしかに対する唯一の有効な予防法はワクチン接種で、2回の接種で発症リスクを大幅に減少させることができます。

※参照:国立感染症研究所

ワクチン接種の重要性について

麻しんは、強力な感染力を持つ疾病で、未接種の人が感染すると重症化しやすく、時に命を脅かす合併症を引き起こす可能性があります。特に妊娠を計画している女性やその家族にとって、予防接種は重要な意味を持ちます。

麻しんに対する免疫を持たない妊婦が感染すると、胎児への影響や早産などのリスクが高まります。こうしたリスクを避けるためにも、麻しん予防のためのMRワクチン(麻しんと風しんの混合ワクチン)の接種が推奨されます。

MRワクチンは、麻しんと風しんの両方に対する有効な予防策を提供します。一般的には、生後12ヶ月と小学校入学前に2回の接種が推奨されていますが、妊娠を計画している女性やその家族が未接種の場合、特に妊娠前に接種を受けることが重要です。

これは、麻しんだけでなく風しんも、妊娠中の感染が胎児に重大な影響を与える可能性があるためです。接種により、これらの病気に対する免疫が形成され、妊娠中のリスクが大幅に低減されます。

日本では、自治体によっては妊娠を希望する女性やその家族向けに、予防接種の助成制度を設けている場所もあります。助成制度を活用することで、接種にかかる費用の負担を軽減することが可能です。

予防接種は、将来の家族を守るためにも、計画的に受けるべき重要なステップの一つです。

自治体による抗体検査および予防接種の助成金

日本では、麻しんや風しんなどの感染症予防に向けた取り組みが積極的に行われています。特に注目されているのが、妊娠を希望する女性やその家族を対象とした予防接種の助成金制度です。

千代田区と大田区の例を挙げて、地方自治体が提供する助成金制度の詳細とその利点について紹介します。

千代田区の助成金制度

千代田区では、麻しんおよび風しんの抗体検査および予防接種に関して、特定の条件を満たす住民に対して助成金を提供しています。この制度は、妊娠を予定している女性、そのパートナー、および同居家族が対象となります。

対象者は、抗体検査および必要に応じて予防接種を無料で受けることができます。助成を受けるためには、事前に千代田区から

「抗体検査および予防接種予診票」

を取り寄せ、指定された医療機関で検査および接種を受ける必要があります。この取り組みは、麻しんや風しんの感染拡大を防ぎ、特に妊娠中の女性やその家族を保護することを目的としています。

https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kenko/kenko/yobosesshu/fusin.html

大田区の助成金制度

一方、大田区でも同様に麻しんと風しんの予防接種に対する助成金制度がありますが、こちらは妊娠を希望する女性及びその同居者を対象にしています。

大田区の制度では、抗体検査と予防接種が無料で提供され、特に抗体がないことが確認された場合には予防接種を受けることが推奨されます。大田区内の協力医療機関でサービスを受けることができ、予防接種を希望する場合には、区から発行される予診票を使用します。

この制度もまた、麻しんや風しんからコミュニティを守ることに貢献するとともに、妊娠中のリスクを減少させることを目指しています。

これらの助成金制度は、麻しんや風しんに対する免疫がないことによるリスクから個人および公共の健康を守るためのものです。助成金制度を利用することで、予防接種の普及が促進され、感染症の拡大を防ぐことが可能になります。

https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/hoken/kansen_taisaku/hoka_kansensyo/masin.html

妊娠を計画している女性やその家族は、お住まいの自治体が提供する助成金制度の詳細を確認し、適切な対策を講じることが重要です。地方自治体によるこれらの取り組みは、国民の健康を守り、感染症から安全な社会を構築するための基盤となっています。

最後に

麻しんの流行について、妊娠中の女性やその家族に与える影響は非常に重大です。麻しんは高い感染力を持ち、免疫のない人にとっては特に危険です。妊娠中の女性が感染すると、胎児に深刻な影響を与える可能性があります。

麻しんに対する抗体があるのか確認のうえ、妊娠を計画している女性やその家族は、接種を検討することが推奨されます。

最新の麻しん流行情報や予防接種の詳細については、東京都健康安全研究センターのウェブサイトなどで確認できます。時代と共に変化する感染症の状況に対応するため、常に最新の情報を得ることが大切です。

TakenakaYuki
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