先天性異常の確率が高まる? │ 高齢出産の不安
不妊治療を終えて、子宝に恵まれた。でも、高齢出産だからもしかしたら。。というようなことを一度は考えたことがあるかもしれません。退治に起こる先天性異常は、形態異常や染色体異常などがあります。そして、統計的に母体の年齢が高くなればなるほど、発生率が高まるのは、染色体の数の異常です。
染色体は父親の精子と母親の卵子からそれぞれ半分、つまり23本ずつもらって計46本で成り立っています。ところが、卵子や精子が分裂して作られる過程で何かしら問題が起こり、本来であれば46本の染色体であるべきところが、1本多かったり少なかったりすることがあります。染色体が1本多い場合には、異常の程度が軽くて生命力の強い受精卵は正期産で誕生にいたり、逆に1本足りない場合はお腹の中で育つことができず、流産という結果になります。
21番目の染色体が1本多く3本あるのがダウン症候群です。ダウン症の出生頻度は民族間や生活階級レベルでは差がなく、日本の統計では一般出生頻度は20代後半でおおよそ1,000人に1人。35歳で300人に1人、40歳でおよそ100人に1人の割合で、母体年齢が高くなるにつれて増加します。これが高齢出産の一つのリスクだと考えられるものです。
加齢によって卵子形成過程に起こる染色体不分離が増えるためだと考えられています。また、過剰な染色体は父親由来のこともあり、母親由来と父親由来の比率は4:1と言われています。女性だけが高齢出産を理由に先天異常を心配するかもしれませんが、卵子や静止画できるときや受精卵の発育初期に偶発的に発生し、どの年代の誰にでも、ある一定の割合で起こるものなのです。